『2年間の終末医療における考え方の<差>・・その3』

タイトルにある「2年間の終末医療における考え方の<差>」というのは、実母が逝った時から義母が逝くまでの2年間に何がどう変わったかということだ。介護施設側では「食べられなくなれば胃瘻(でなきゃ滞在無理よ)」という考えなどあまり変化はなかったように思えるが、医療サイドと家族側の考え方や気持ちの変化は確かにあったと思う。

すでに2年前の実母の時にN赤の担当医たちは(内科&外科)、胃瘻はあくまでも延命措置の一環で決してお勧めできるものではないと語っていたし、その2年後の義母の担当医は「自然な成り行きにまかせたい」という息子の気持ちを汲み取ろうとしていた。事実、医師らに行なった自分自身の延命についてのアンケートでは延命措置不用論が圧倒的であった。言ってみればそれは終末医療に関わっている現場を知る人たちの考えであり、それが介護現場になったとたん180度の意見となるのはなぜなのだろう。

こういうことなのか? → 介護の現場は人手不足が蔓延している → 胃瘻など経管栄養だと入所者に食事させる手間が省ける(スプーンなどで食べさせる手間はない) → 経管栄養の入所者のほとんどは寝たきりになっているので介護が楽である 

つまりは、経管栄養の入所者は介護施設にとってウエルカムな高齢者となっている、ということ?まあ、経管栄養になると誤嚥肺炎などのリスクが高まり入退院を繰り返すから、それはそれで大変ではないかとは思う。

もう1つ理由があるとすれば、介護の世界に「死」を受け入れる体勢が整っていないからではないか。高齢者を対象としている割には、つまり常に「死」と隣り合わせにいる人たちを対象としている割には介護サイドに死を受け入れる度量がないように思える。はっきり言って「介護施設では死なせない」というような雰囲気を郷里の複数の介護施設では感じたと書いておきたい。(実際、危篤になったら介護施設からは救急車で病院に運ばれちゃうけど)
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# by ekaki-tsuma | 2015-05-05 10:22 | 老人クライシス

『2年間の終末医療における考え方の<差>・・その2』

「療養型医療施設/療養病床」に入院した義母。その続きである。

実母もまた同じような病院で最後を迎えたのだが、実母の病院では同じ病院内で「介護医療型病床」と「医療型病床」の2種類が混在していた。それぞれ定員が決められているので、状態によって扱いが変わるのだと説明を受けた。急性期や病変があった場合には「医療型」で、状態が落ちついて来たら「介護型」になるそうだ。一番違うのは費用だと思う。介護型のほうは介護保険の適用、医療型は医療保険(後期高齢者医療保険)の適用となり、実際は医療型のほうが費用は安かったと思う。おむつ代等の実費を加えて4人部屋で月額平均4〜5万だったかと思う。

対して、義母の入院した病院は医療型オンリーで、しかも義母は年金額が年収80万以下のうえ、障害者の医療軽減措置を受けていたので(これは以前の制度によるもの。今では障害者といえども医療費の軽減措置は難しい)、月々の支払がおむつ代等の実費を加えて3〜4万(6人部屋)。当然、ユニットケア(個室)が当たり前になった現在の特養より安い。

さて、実母の入院した先の担当医は男性で、義母のほうは女性だった。義母は入院した時点でかなり食べられなくなっていたのだが、最初の面談で、エカキがはっきり言った。「妻の母のケースでは、経鼻栄養・胃瘻・中心静脈栄養と色々試みたのを端で見ていて不自然だと感じました。私は母には自然に最後を迎えてほしいと思っています」。ブライス人形のようなお目目のデカい担当医は目をグルリとまわして「分かりました」と応えた。あとはお決まりの「延命拒否:危篤時の電気ショックや心臓マッサージは行なわない」等の確認だった。

2回目の面談では、食事が流動食から液体食になっており、それでもまだ口から飲むことができていたので、それほど担当医からの話もなかった。師長さんからは「お母さんは珈琲味が好きですね」とのことだった。3回目の面談では「眠ってばかりです」と告げられた。栄養は普通のIVH点滴だけとなり、体重の減少もそれなりで、頭の中で「餓死」という文言が踊っているような気分の悪い状態に家族(私)は置かれることになった。ところがエカキは「眠るように逝くことができるならおれもそうしたい」と能天気に語っていた。

「どーしますか?このままの点滴だとだんだんと弱っていきます。IVHの液を高カロリーにすれば弱ることなく時間をかなりかけて逝くことになると思います。さあ、どーしますか?」とブライス女史&師長に迫られて、ウグッと「なに?高カロリーにしろ!と言わないといけないの?」とエカキは引いた。面談室でしばらく無言が続いて、ブライス女史が「ちょっと考えてみてください。決めたらまた電話ください」と宣り解散。帰りがけにエカキが「褥瘡もそれなりに出来てるし、そんな状態を無理矢理長く続けさせるなんて、そっちのほうがよほど残酷だろ」と自分につぶやいていた。エカキの考えとしては「寿命をいじらない」という様子だった。
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# by ekaki-tsuma | 2015-01-24 15:16 | 老人クライシス

『余談:その2』

お向かいのおじいちゃんがなくなってから近所のウワサ話を耳にした。うちの通りの向こう側(おじいちゃんち側)はお妾さんが多く住む区画だったようだ。おじいちゃんが岡崎の料亭〇〇家の息子というのは間違ってはいなかったのだが、警官が連絡をとっても「与り知らん」と言われたのはそういういきさつだったらしい。

ずいぶんむかしお母さんと一緒に向かいの家に越して来た時にはすでに成人していて、ピアノの先生として生計を立てていたらしい。玄関入ったらすぐにりっぱなグランドピアノがあったそうな(こういうリアルな話だけはちゃんと伝わってくるのが不思議)。与り知らんというのは、向かいの家が財産分けで、そのあと縁を切られてしまったのかも。

以前の家の大家さん(御年79才)は出がお寺さんで、お姉さんと妹の2人姉妹だったため、お姉さんが養子を迎えてお寺を継いだのだそうだが、そのお寺というのが京都の街のど真ん中。老舗の旅館が多くある地域で、通った小学校では正妻さんの子どもとお妾さんの子どもが同じクラスで学んでいたそうな。そう聞くとギョッとするはなしだが、もっとスゴいのはその正妻さんとお妾さんは同じ屋敷で暮らしていたそうな。げっ!

まあ今となっては「そういう時代もあった」ということかもしれないが、こと京都という古い都でそういう話を聞くとさもありなん。祇園もあることだし今でも様々な人間模様があるのかも? かなしいね。。
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# by ekaki-tsuma | 2015-01-13 09:54 | 老人クライシス

『余談・・』

*義母のはなし途中になるが、昨夜10時半過ぎに玄関ベルがピンポーンと鳴った。こんな時間になんだろう?とエカキが対応に出たら警察官だった。近所の町内会長宅のベルを鳴らしても誰も出て来ないので我家に来たということだった。「えっ?なぜ?」

どうやら道を挟んだ向かいの家のおじいさんが亡くなっているのが尋ねて来た知り合いによって発見されたのだそう。家で亡くなっていたので事件性がないかどうかを調査中らしかった。加えて身内に連絡したいが誰か知らないかというものだった。年末まではこのおじいさんを見かけていた。いつもどおり家の周辺を掃除していたのだった。それから・・たしかに年を明けてからは見かけてないかもしれない。岡崎の料亭〇〇屋の出だと以前本人から聞いたことがあったのでそれを伝えたら、尋ねて来た知り合いの人からも同じことを聞いたが〇〇屋に電話しても「知りません」の返事だったそうだ。

亡くなったおじいさんとすぐ隣のじいさんは仲が悪くよく喧嘩していたらしいがその隣のじいさんはすでに介護施設に入っているのだそうな。我が近所には独居老人宅が点在しているのだと思っていたが、すでに空き家になっている家も少なくないことが今回分かった。

ひとりで暮らしで、具合が悪くなったり何かの拍子に動けなくなりそのまま死んでしまう・・・我らの先にもこういうことがあり得ることを想像し落ち込んでしまう年の初めである。。。
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# by ekaki-tsuma | 2015-01-09 14:08 | 老人クライシス

『2年間の終末医療における考え方の<差>・・』

昨年末、義母が亡くなった。我が母から2年遅れだった。昨年の春過ぎに救急車で基幹病院に入院したあたりから坂道をころげおちるように状態が悪くなって行った。

そもそも義母は丈夫な人で、内蔵のどこが悪いということもなくこれまで92年生きてきたので、どこが悪いのか!?と危惧したが、救急入院の原因は「急激に血圧が下がった」ということだった。「危ないかもしれない」コールあり。それを聞いてあわてて帰郷する準備をしていたら「もちなおしました」連絡あり。

その後、どこがどうということなく「もう退院してもらってええですよ」と10日間ほどでさっさと介護施設に戻されてしまった。ところが・・ほとんど食べられなくなっていた。このままでは弱ってしまうということで、エンシュアなる栄養補助飲料を飲まされる日々が続いたが、点滴に通院したりと施設側に負担が出て来て「胃瘻なり経鼻なり・・」なんていう話がちらほら聞こえてくるようになったため、急いで義母の引受先をあらたに探すはめに陥った。もうすぐ特養に入れそうだったのにしかたないなあ、という感じだった。

2年前の実母のケース、大腿骨の骨折から始まった3年間の苦難の道は、救急搬送→急性血小板減少性紫斑病を併発し手術に至るまで治療、その後手術&リハビリ(認知症のためうまくいかず)→ 退院 → 個人病院付属ショートステイ入所 → 小規模多機能型施設に移る(週に1度自宅泊まり)→ 小規模多機能型の別施設に移動(週に2度自宅泊まり)→ 再び骨折し救急搬送 → 手術退院 → リハビリテーション病院入院 → 狭心症にて救急搬送でN赤へ戻り入院 → ICUにて治療 → 病棟に移るも手術不可能と告げられ転院をすすめられる → 医療型の介護施設に入所 → 誤嚥肺炎を起こしN赤に戻り入院 → 何度か転院を試みるがその度に状態が悪化し滞在伸びる。父と同じ介護施設に入るため胃瘻を作るが、その間に父親が亡くなる。 → 療養型病院に受け入れてもらえ最後の3ヶ月ほどを過ごす。ほとんど会話できず。最後の2ヶ月は意識もあまりなかった。

とはいうものの、母が入っていた4人部屋は明るく清潔で加湿器も完備、カプセル状のお風呂に入れてもらい通気性に優れている紙おむつを格安で使ってくれたりと最後の最後でやっとまともなケアが望める環境に受け入れられたことは大変有り難かった。加えて、担当医はこちらの話をきちんと聞いてくれ、自分たちのできることできないことをはっきり示してくれたし、スタッフはみなさん温かで、短期間ではあったが嫌な気持ちになったことが一度もなかった。良いところというのはすべて良くて、酷いところはすべて酷いものだとはっきり認識できた。ちょっと遅かったけど・・
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さて義母の話に戻るが、どこに受け入れてもらえるか、早々に見つかるはずはないと思っていたが、入院先の担当医がたまたま病院長だったので「どこか紹介してください!」と切羽詰まった様子で頼んだら「うちの市にはないですよ。徳島まで行くかそれとも隣のさぬき市か」と言われたので、なら隣の市でお願いした。紹介があったのは数年前から厚労省が全面撤退を宣言している「療養型医療施設/療養病床」である。むかし「老人病院」と呼ばれていた施設だそう。個室は見当たらず多床室、ほとんど寝たきりで、酸素吸入や胃瘻・経鼻などのチューブにつながれている患者の割合が非常に高い病院である。
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続きはまた明日〜
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# by ekaki-tsuma | 2015-01-07 17:09 | 老人クライシス

『なんでぇ・・塩辛っ!』

まずはこの写真をご覧ください。
焼き色の薄いベーグルだな、って思った方は鋭い! 昨日の午後、熱々の台所で作ったんですけどね、これ。200度で30分焼いても色づかなかったので220度でもう10分焼いてこのざま。最後に「このオーブン、壊れちゃったのかも!」と叫んで、価格コムで新しいオーブンの調査を始めてましたわ。← 買う気満々〜
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で・・今朝食べてみてびっくり!しお、塩辛い!!!「一体何グラム塩を入れたんだ!」とまた叫んでメモった用紙を探しまくりで「ない!」。そりゃそうよ、今朝はゴミの日だからゴミ出ししたのよ、そのメモも。そこで、自分ちのゴミ袋を探しに。
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今日はゴミ袋が少なくって助かったわ。自分ちのゴミ袋を持ち帰りゴミあさりをするはめに。そこで見つかったメモには「塩19g」とあった・・うそ!レシピの塩は「9g」であったはず。なのになぜ「19g」と書き写したのかまったく分からない。京都は連日38度超え。とうとう頭がいかれてしまったのか。。。

で、合点がいったのが「塩分多いパンは焼き色がつかない」ということ。同様な失敗談が幾つか検索で見つかった。こちら=

「塩9g」のベーグル。膨らみも「塩19g」に比べると1.5倍はありそう。
良かった〜 オーブン、買い替えなくって済んだ=== ちゃんちゃん〜
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# by ekaki-tsuma | 2013-08-15 10:42 | FoodQuest

『年に数回の手作りピッツア』

暑いなあ・・じゃ、ピッツア、食べたいなー(脈絡のない筋書き)

し、しまった!生のモッツアレラチーズを買うのを忘れた!どんまいどんまい!ただのトロけるチーズでいいや。
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マルガリータ!
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ソーセージ!
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トマトソースを少なめにするのがコツ。
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余ったパン生地は・・
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ピタパンに!グリル3分で出来あがり!かんたーん。  こちらを参照
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# by ekaki-tsuma | 2013-08-12 13:52 | FoodQuest


nabe収集熱も冷め、人生終盤に向かい何をすべきなのか探求する日々。


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