『2年間の終末医療における考え方の<差>・・その2』

「療養型医療施設/療養病床」に入院した義母。その続きである。

実母もまた同じような病院で最後を迎えたのだが、実母の病院では同じ病院内で「介護医療型病床」と「医療型病床」の2種類が混在していた。それぞれ定員が決められているので、状態によって扱いが変わるのだと説明を受けた。急性期や病変があった場合には「医療型」で、状態が落ちついて来たら「介護型」になるそうだ。一番違うのは費用だと思う。介護型のほうは介護保険の適用、医療型は医療保険(後期高齢者医療保険)の適用となり、実際は医療型のほうが費用は安かったと思う。おむつ代等の実費を加えて4人部屋で月額平均4〜5万だったかと思う。

対して、義母の入院した病院は医療型オンリーで、しかも義母は年金額が年収80万以下のうえ、障害者の医療軽減措置を受けていたので(これは以前の制度によるもの。今では障害者といえども医療費の軽減措置は難しい)、月々の支払がおむつ代等の実費を加えて3〜4万(6人部屋)。当然、ユニットケア(個室)が当たり前になった現在の特養より安い。

さて、実母の入院した先の担当医は男性で、義母のほうは女性だった。義母は入院した時点でかなり食べられなくなっていたのだが、最初の面談で、エカキがはっきり言った。「妻の母のケースでは、経鼻栄養・胃瘻・中心静脈栄養と色々試みたのを端で見ていて不自然だと感じました。私は母には自然に最後を迎えてほしいと思っています」。ブライス人形のようなお目目のデカい担当医は目をグルリとまわして「分かりました」と応えた。あとはお決まりの「延命拒否:危篤時の電気ショックや心臓マッサージは行なわない」等の確認だった。

2回目の面談では、食事が流動食から液体食になっており、それでもまだ口から飲むことができていたので、それほど担当医からの話もなかった。師長さんからは「お母さんは珈琲味が好きですね」とのことだった。3回目の面談では「眠ってばかりです」と告げられた。栄養は普通のIVH点滴だけとなり、体重の減少もそれなりで、頭の中で「餓死」という文言が踊っているような気分の悪い状態に家族(私)は置かれることになった。ところがエカキは「眠るように逝くことができるならおれもそうしたい」と能天気に語っていた。

「どーしますか?このままの点滴だとだんだんと弱っていきます。IVHの液を高カロリーにすれば弱ることなく時間をかなりかけて逝くことになると思います。さあ、どーしますか?」とブライス女史&師長に迫られて、ウグッと「なに?高カロリーにしろ!と言わないといけないの?」とエカキは引いた。面談室でしばらく無言が続いて、ブライス女史が「ちょっと考えてみてください。決めたらまた電話ください」と宣り解散。帰りがけにエカキが「褥瘡もそれなりに出来てるし、そんな状態を無理矢理長く続けさせるなんて、そっちのほうがよほど残酷だろ」と自分につぶやいていた。エカキの考えとしては「寿命をいじらない」という様子だった。
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by ekaki-tsuma | 2015-01-24 15:16 | 老人クライシス


nabe収集熱も冷め、人生終盤に向かい何をすべきなのか探求する日々。


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